ソウルドロップの幽体研究(上遠野浩平)

祥伝社では初めてか。生命と同等の価値のある物を盗むという「ペイパーカット」の特性は、ちょっと前のブギーポップシリーズに出てきてもおかしくないような設定だ。実際、キャラクタの年代が上気味なのと、「世界の危機」がないくらいで、印象としてはブギーポップと大きく変わることはない。章ごとに視点が変わるのもそれに一役買っていると思う。

探偵ロボットみたいなのが出たり、キャラクタ設定からするとシリーズ化を狙っているような印象を受ける。しかしまあ、正直なところ氏の作品の中では下の方だろう。残念!