漫画ナツ100

http://d.hatena.ne.jp/dangerous1192/20060731/p1

思ったより簡単に100種挙げられたので参加。amazonリンクどころか作者名すら省略。順番は思いついた順であり、ランキングではないです。一作家一作品で。入手困難性は例を見た結果調査を省略させてもらいました。微妙なのはほとんどありません。


1.国民クイズ
とりあえず名作って言われてこれを挙げないわけには行かない。
国民クイズ体制って発想が凄い。4巻(モーニングコミックス時、ワイド版は上下)とは思えない密度。

2.NATURAL
基本は花ゆめメインの少女漫画読みなのでそちらから。成田氏はCIPHER以降の3つなら
どれも捨てがたいがこれを選択。それにしても絵上手いですよねえ。

3.SO What?
わかつきめぐみは短編も良いが、やはり原点であり唯一の長期連載(っても6巻)のこれを。
ぽやんとした漫画にただよう雰囲気が非常に良い。

4.ぼくの地球を守って
以後の作品は正直かなりアレだが、やはりこの作品は挙げないわけには行くまい。
ガラスの仮面同様、先を読みたくなるパワーという意味では最強のひとつ。

5.EAT MAN
これは最初のほうの短編が特に良かったですね。
綺麗な伏線の回収が行われる筋立ての作品は非常に好みです。

6.天才ファミリーカンパニー
のだめカンタービレで世間的にはブレイクしたのか。平成よっぱらい研究所も
代表作といえるが、やはりのだめの原点ともいえるこちらが好きだ。

7.ハッスルで行こう
すんごいどうでも良いぽやーんとした恋愛ものというのは結構好きで、
なかじ氏の漫画はその嗜好にぴったりあてはまる。正直内容はどれも一緒なのだけれど、
レストラン&調理学校が舞台であるこの作品が一番好き。

8.モンキーターン
帯ギュから少年誌としてはマイナーなスポーツを題材に2回成功させてきた河合氏。
結局まだ行っていないけれど、思わず競艇場に行ってみたくなるような、そんな話である。
前作完結より1年半沈黙しているが、今はどうしているのだろうか。

9.JESUS
今は闇のイージスで再コンビを組んだ二人の原点である。最初は少年誌にあわせたのだろうか、
コメディ寄りなオープニングだったが、シリアスな展開になってからのストーリーには言うことがない。
11巻と短めの作品ではあるが、その密度は濃い。

10.ガラスの仮面
今の雑誌掲載分岐シナリオ状態はともかくとして、40巻くらいまでのパワーを考えるとやはり
選択しない訳にはいかない。うかつに1巻を手にとると非常に危ない漫画である。
私はそのまま8時間読みつづけ、即続きを買いに行ったものだ。

11.究極超人あ〜る
あ〜る以後、パトレイバー、じゃじゃ馬といずれも劣らぬ傑作を描いてくれている氏だが、
やはり原点のこれを選択したい。このゆるい空気が大好きなのだ。
KUNIEはストーリー進行の緩さ(これはパトレイバー以降一貫してそうだけれど)で
打ち切られてしまったが、まさかリメイク版鉄腕バーディーで再ブレイクするとは
思わなかった。素直に喜ばしい。

12.みかん・絵日記
人間語をしゃべる猫。という設定だけSFで、あとは人間と猫それぞれの何でもない
情景描写。やはりぽやんとした空気が心地よい作品である。

13.ニューヨーク・ニューヨーク
唐突にゲイを題材とした漫画である。絵柄は正直苦手なのだが、
この4巻は上げざるを得ない読み応えがある。

14.ヒカルの碁
とにかく基本設定の発想が良い。歴史上の人物を持ってくるところにひとひねり。
囲碁が分からなくても非常に先が愉しみな漫画なのに、棋譜まできっちり用意されている
熱のいれよう。そのあたりの細かい配慮まであるからこその傑作である。

15.DEATH NOTE
後半の展開を好まない向きもあるだろうが、私はデスノートサーガ全体を
ひっくるめて好きである。たとえ少年誌ゆえにあの収束しかありえない、
という大人の事情を抜きにしても。いずれにせよ、ジャンプという媒体で
ストーリー一直線の漫画を成立させたのはお見事。

16.スラムダンク
プレイ人口に反して漫画の題材としてはマイナーだったバスケットボール。
プレイしない人間としては本物の試合より面白く読めてしまう。
しかしジャンプの宿命だろうか、序盤はギャグにもシリアスにも向かえる
展開になってしまっているのは残念だ。

17.ともだち何人なくすかな
おごってジャンケン隊」の現代洋子氏。最初は身内の恥をエピソードにする
半エッセイ漫画だったのだが、結婚相談所ネタを扱いはじめて、いつのまにか
本人が結婚するための漫画となるというすさまじい展開。そして驚きのエンディング。
って半分ネタ割ってますけどね。全2巻。

18.日出処天子
聖徳太子というキャラクタをこう動かせるのは山岸氏ならではであろう。
内容には無関係だが、11巻の妙な薄さが面白い。大抵の作品なら無理やり
短編を後にくっつけられるだろうに。そういうことをさせない余韻を感じる作品。

19.サルでも描けるまんが教室
「○○の○○」「ああーっ」が大好きである。いろいろな意味でメタ漫画。
この漫画のために絵柄を変える相原氏の決断も素晴らしい。

20.ノーマーク爆牌党
麻雀好きでないと楽しめないが、麻雀好きには素晴らしい漫画。
トータルで見ると矛盾もあったり5枚目の牌が登場したりというツッコミ所も
たくさんあるが、やはり闘牌シーン(この単語発明した人は地味に偉いと思う)の
濃さはたまらない。

21.西洋骨董洋菓子店
ほも漫画の短編を挙げようかと逡巡したが、素直に完成度の高さから王道を選択。
ケーキ好きの私としては題材からして申し分ない。
内容の重さと軽さがうまくかみ合っていてまとまりのある4冊。
ちなみにリュバーブは私はあまり好まない。

22.かってに改蔵
よくこのラインでこれだけ話を続けたと思うし、政治的事情がなければ
まだまだ続いただろうだけに惜しい漫画である。途中で中だるみがあったとはいえ、
このネタの宝庫としか言いようのない漫画は素晴らしい。
ある意味究極超人あ〜るの系譜をたどるといっても良いかと思っている。

23.ヨシイエ童話
おおきく2話に分かれるが、やはり世直し源さんであろう。国民クイズ同様政治体制そのものを
ネタにした漫画である。氏には現実の議員を使った「シアターアッパレ」もあるが、
やはりこちらの独創性を買う。

24.ラフ
なんでもない空気だけで読ませる漫画といえばやはり氏であろう。その中で、
氏としては短編に属する競泳を舞台としたこの漫画は恋愛漫画としての完成度が高い。
非常に綺麗にまとまっていて、終わり方も綺麗だ。オリジナルでは全12巻。

25.マリオネット師
小山田いくを挙げるかどうかは非常に迷ったが、やはり20年近く前に
ものすごく読み込んだ身としては挙げないわけにいかないだろう。
氏としては異色作で、主人公はスリであり、マリオネットに財布を抜き取らせるという
強引な設定であり、リアリティ無視の漫画だが迫力はある。
初見の人は中学を舞台とした恋愛学園もの「すくらっぷ・ブック」をお勧めする。
素直に笑えて楽しめる。11巻しかないのに2クラス40人のほとんどに存在感を与えた技量も見事だ。

26.エロイカより愛をこめて
最近といっても数年前だが、連載が再開したのは驚いた。1巻では少年少女が主役だったのだが、
2巻以降ですっかり主役が怪盗(?)エロイカに入れ替わり、敵役(?)がエーベルバッハ少佐
(NATO)となる。軽いホモ要素を含むが、だれでも問題なく楽しく読める活劇である。

27.寄生獣
言わずとしれた有名作。筋の通ったストーリー。個人的には「風子のいる店」も
好きなんですけどね。やはりこちらを選ぶしかないでしょう。

28.こどものおもちゃ
小学生アイドルタレントのお話。舞台は小学校メイン。お話の深刻さを
ヒロインが上手く補っていて好作。なかなかセカンドヒットに恵まれないが頑張れ。

29.彼氏彼女の事情
津田氏は短編時代から好きだった。これも短期集中連載からの長期連載化である。
元は努力で才女を演じるのが大好きなヒロインと天才のヒーローがくっつくまでの
お話なのだが、よく後から話をふくらませたものだと思う。
お気楽パートもシリアスパートもどちらも好きだ。

30.動物のお医者さん
菱沼さんラブ。佐々木氏は嫌なキャラを描くのが上手い。この作品では教授ですね。
獣医、というテーマ自体はあまり感慨がないが、人間描写が面白い。
そいえば氏の作品で短編も含めて恋愛したことあったかな。

31.危険がウォーキング
全3巻のアスペクト版は入手可能だと思う。しかし、オリジナルの短編が未収録なのはかなり
痛いので、できればSCコミックス版を入手していただきたい。汗がニトログリセリン
というとんでもない設定のニトロ少女がヒロインのラブコメである。
星里氏作品はだんだんシリアスパートの比重が増してきてしまって、初期作品群のほうが
好みが多い。「いきばた主婦ランブル」とか。最近では「怪獣の家」は好きである。

32.ライジング!
これは入手困難かもしれない。フラワーコミックス15巻またはワイド版7巻。
宝塚をモチーフにしたそのものずばりのお話である。氷室冴子原作(漫画用オリジナル)。
氷室氏関連の作品をほぼ全て追いかけていた私にとっては、別の本に掲載されている
創作背景も面白く読んだ。藤田和子氏の作品はこれしか読んでいなかったり。

33.ふしぎ遊戯
少女漫画に少年漫画的お色気要素を持ち込んだ一本道RPG。そう言ってしまうと平凡な構成の
作品ではあるのだが、そのものずばりRPG的なシナリオの漫画というのは以外に
なかったものである。そして何よりキャラ立ちが良い。後になってみるとヒロインの
食欲魔人属性はいらなかったかもしれないとは思う。

34.はじめちゃんが一番!
光GENJIを元ネタにした五つ子アイドルとその姉のお話。スラップスティックコメディと
いって良いのだろうか。楽しく読めます。ついでにシンデレラストーリーだったり。

35.OL進化論
いつでもどこでも安心して読める4コマ。秋月氏の作品は他もいろいろあるけれど単純に代表作で。

36.MATSERキートン
連載当時はYAWARA!の方を面白く読んだというのは事実だが、今となってはやはりこちらを
挙げたい。色あせない面白さはこちらであろう。

37.GS美神極楽大作戦!!
椎名氏である。MISTERジパングも面白かったのになあ。絶対可憐チルドレンもどうなるのか
微妙に不安である。しかし氏の漫画は大好きである。とまあ、三十路の人間が言ってしまう
現実を考えるに、やはりサンデーという媒体での連載は最後になるのだろうか?
ところで、実際のサンデー購買層ってどのあたりなんでしょうねえ。

38.銀と金
11巻未完なんですが、完結とみなします。不可なら天と差し替えるか削ってください。現在の
福本漫画の原点であり、原点ゆえにいろいろなシチュエーションがあり面白い。
また、ブレイク前の漫画なので話を無駄に引くことなく終わらせてくれるので、テンポも良い。

39.ギャラリーフェイク
結局薀蓄ものはこの作品だけ残った。美味しんぼは昔は面白かったんですけどね。
細野氏なら「ママ」でもよかったかなあ。地味に好き。

40.研修医なな子
「ごくせん」でブレイクした森本氏。ちょいとアレな絵なんですが、ネームの上手さで読ませます。
漫画ってそういう所があっていいですよね。

41.BANANA FISH
単純にいってしまえばPRIVATE OPINIONのほうが好きなのだけれど、こちらを読んでいないと駄目なタイプの外伝だからなあ。という訳で本家を。

42.優&美衣
結局こういうぬるい雰囲気のギャグ漫画って好きなんですよねえ。
あろ氏は「ハンター・キャッツ」とかも悪くないです。

43.夏子の酒
まあベタだし現実的では全然ないお話なのだけれど、読まされてしまったこちらの負け。

44.大都会にほえろ
八神君の家庭の事情が普通なのだろうけど、あえてASUKAコミックスよりこちらを選択。
そいえばリトル・ショップ・オブ大橋姉妹とか家庭の事情CDとか持ってるなあ。

45.いつもポケットにショパン
古典少女漫画。こういうのは魅力を語るのが難しい。

46.カードキャプターさくら
ベタをベタとしてストレートにやるのは難しい。臆面も無く「絶対、だいじょうぶだよ」
をやってしまえる腕力は凄いと思う。

47.ダークグリーン
佐々木淳子氏。環境ネタのSFものではあるが、その重い構成は独特の味がある。
よくこれが長期連載化したものだ。

48.燃えよペン
島本氏はもっと売れても良いと思うのだけれど、そう思うのが三十路じゃなあ。
って椎名氏と同じこと言ってるよ。

49.アジアを喰う
鈴木みそはこれを選択。なかなか海外生活1年って決断できないよなあ。
それも漫画家という稼業で。そういう羨ましさも含めて。

50.めぞん一刻
通常版と愛蔵版を両方持っているくらいに好きな作品。
高橋留美子の魅力がバランスよく発揮された傑作だと思います。

51.なあばす・ぶれいく・だうん
たがみよしひさ小山田いくの弟、今や世間的には逆かな)氏のミステリもの。
タイトルの元ネタ探しが熱かったり、全編サイレントというものすごい傑作があったり、
漫画ミステリ最高峰。

52.アドルフに告ぐ
手塚治虫は単純に選ぶなら火の鳥ブラックジャックなのだわさ。
だけれどあえてこちらを選択するのよさ。密度の濃い短めのストーリーものが好きなのです。

53.部屋においでよ
原秀則からはこれ。これからのカメラマンとピアニストの同棲ものである。
思えばジャストミートの頃からすると作風ががらりと変わりましたねえ。

54.ペパーミントグラフティ
柊あおいさんですよ。星の瞳のシルエットでもなく耳をすませばでもなくあえてこの短編ですよ。
まあ正直傑作かってーと全然そんなことは無くて、身内だけが楽しむ映画撮って
その関係者が適当にくっつくだけなんですけどね。でもこういうゆるい作品好きなのよ。
なかじ由紀に通じますね。

55.こもれ陽の下で……
北条司で全3巻。花をテーマにしたまあいってみればちょっといいお話なんですが、
そういう話は好きなものでこれを選択。シティハンターも好きですが、
しかしセカンドチョイスはParrotだったりします。

56.密リターンズ!
ジャンプでストーリーもの。絵は決して上手くないし、ストーリーも緩いんですが好きです。
ななか6/17も嫌いではありませんが、100選には選べませんねえ。

57.ざ・ちぇんじ!
原作氷室冴子氏ってことで厳密には一作家一作品から外れるんですがいいや。
一連の山内氏の氷室氏原作ものは全部ひっくるめてストーリーを崩さない範囲での理想的な
原作小説がある作品の漫画化だと思います。ジャパネスクではなくてこちらを選択したのは
ストーリー展開がリズミカルで、原作の良さをより引き出しているので。

58.あさきゆめみし
私は浪人中という時期に古典にどっぷりと浸かっていたという酷い浪人だったのですが
(理系です。思わず文学部も受験しましたが)、その間接的なきっかけとして挙げます。
ちなみに直接的なきっかけは活字の窯変源氏物語橋本治)。当時は結局原文で読むように
なっていましたね。今となると原文は楽しめないでしょうねえ。

59.鉄鍋のジャン
まさしくハッタリと勢いで押し切る料理バトル漫画。ジャンがヒールなのが良いですね。
最終対決の「行き着くところまでいっちゃった感」も素晴らしい。
この勢いを生かした漫画をまた読ませてもらいたいですねえ。

60.神童
既に何度も触れたけれど5巻前後で綺麗にまとまったストーリーものは好きです。
この作品の神童はピアニスト。後半は正直好きでないタイプのベタ展開なのですが、
前半が素晴らしいのでOK。

61.感染るんです
吉田戦車は原点を選択。やはり「中の人」が一般名詞化したってのは凄いと思いますよ。

62.BUGが出る
いがらしみきお氏なのですが、これは入手困難かもしれない。代替作ならSINKです。
タイトルの異なる4コマの寄せ集め。42.195kmの味わいから始まって好きな一品。
タイトルは文字通りプログラムのバグでしょう。いがらし氏はPC-9801時代からPCを
弄っていた方で、当時のワープロソフト「新松」のファンブック「松が好きっ!」にも
活字で登場しております。

63.ここはグリーンウッド
学園マルチキャラものはたくさんあるが、すくらっぷブックを挙げなかったので
これを選択。男子寮なので恋愛要素はなくはないけど薄いです。
楽しいですよね、この空気。

64.14歳
漂流教室のコンパクトさよりリアルタイムで連載を読んだこちらを選択しました。
予備知識なしで読んで頂きたい作品。

65.藤子・F・不二雄短編集(藤子不二雄SF短編集)
やはり「ミノタウルスの皿」でしょう。私自身はカッコ内のタイトルで出版された
時点で接したのですが、集計上再販版のほうで挙げます。
こういう短編が描けてしまうのが藤子氏の本当の強さだと思います。
それはドラえもんからも読み取れるのですけれど。それにしても「くるう」を
自主規制してしまうのはどうかなあ、と思います。これは余談。
ドラえもんを含めて昔の漫画の多くはネームの言い換えが行われています)

66.G戦場ヘヴンズドア
最初はバシズムだったんですけどね。やっぱり素直になることにしました。
無理に代表作を外すことはない。しかし読んでいて辛い面もある漫画なんですよね、個人的に。
しかしだからこそ傑作であるのもまた確か。

67.ジョジョの奇妙な冒険
綺麗なストーリーものが好きなので、一本の長編と言える第4部が好きです。
この作品はいくらでも語る人がいるのでこれでいいでしょう。

68.HUNTERxHUNTER
なんといってもグリードアイランド編には脱帽しました。普通に考えたら
それだけで漫画一冊になる設定で、収拾がつかなくなるのが必至とも思えたのに、
見事にまとめきったものです。勿論風呂敷をたたんだだけではなくてきちんと面白い。

69.しあわせ
WEBで漫画を発表していた戸田誠二氏ですね。そこからのデビューはファンとして素直に嬉しい。
どの単行本を選ぶかは迷ったのですが、真っ先に浮かんだこれを。

70.Jドリーム
微妙にタイトル違いで3部に分かれて完結していますが、集計上分けるなら最初のJドリームで。
丁度Jリーグが開幕した頃に描かれたある意味ブーム追従漫画ですが、その前にも
オフサイドを描いていますし、そういう時代背景を抜きにして今読んでも充分に面白い。
鷹を始めとするキャラクタの背景の濃さ、試合の密度、熱く楽しい漫画です。

71.不死身のフジナミ
押川氏。もう徹底してお馬鹿な展開を追及したすばらしく楽しい漫画です。
わずか6巻にして怒涛の展開には参りました。
ギャンブルものも面白いですが、やはりこれが私にとっては最強です。タイガー万歳。

72.11人いる!
萩尾氏は迷うんですよ。迷った挙句にポーの一族同様無難な作品を選んでしまいました。
無難故に万人が楽しめる短編なのは保証します。リアルタイムで読めた人は羨ましいですね。

73.グラップラー刃牙
これは大真面目に読んでいいのかギャグとして読んでいいのか分からないけれど、
中毒性があります。格闘インフレ漫画かくあるべし。絵柄も素晴らしい。

74.武装錬金
こういう漫画が作者の意図どおり最後まで描かれないのがジャンプの強さであり限界だと思う。
できればもう少し話をすすめて欲しかった。それでもあまり無理を感じさせずに
まとめきった技量はお見事。

75.はじめの一歩
既に70巻代に達しているというのにパワーが衰えませんこの漫画。
しかもストーリー展開の変更もなく筋の一本通った内容でこれです。
長編の理想的な展開でしょう。ボクシング部分でのリアルを捨てずに見事なものです。

76.すべてがFになる
森博嗣の小説の漫画化ですね。これはキャラクタ造形に惚れました。
同じ原作ものでは、世界観の再現の見事さでは女王の百年密室なのですが、
アンダーフレーム万歳、ということでこちら。犀川の描写が素晴らしいです。

77.怪人百面相
全4巻の役者もの。やはり短くて濃いストーリーは好きだ。
それに尽きる。にしても爺さんのキャラクタいいなあ。

78.D-LIVE!
もうちょっと長く連載してほしかったひとつ。マルチドライバーという設定勝ち。
まあ、これ以上引っ張ってネタが続いたかは良く知らないけれど。
基本的に乗り物チェイスだけで11巻。見事です。

79.Q.E.D.
連載中作品では一番のミステリー漫画。コナンも別に悪くはないのだけれど、
こちらの方が引き出しが広くて良い。ちなみに青山氏のほうは
まじっく怪斗が未完じゃなければ100選に入れていたと思う。

80.さよりなパラレル
ぽややんシリーズ再び。竹本作品からはこれを選択しました。
緊張感のなさがいいですよねえ。

81.コータローまかり通る!
格闘と下ネタ+舞台設定によって構成。
当時としては格闘シーンは凝っている。ま、そーゆーのを抜きにして、
当時でも時代遅れな「ハゲ」で笑いを取れるのは凄い技術だと思う。
バンド編が始まったときはどうなることかと思ったが終わってみれば
一番面白いエピソードであった。
今となっては「風紀委員」「長髪」なんて設定自体ありえないよね、
ということで時代を感じるが面白いのは確か。

82.墨攻
森氏による原作もの。小学館漫画賞受賞とか今調べて始めて知った。
戦術ものと言って良いのかな。局地的な戦闘ね。アイディアに満ち溢れていて面白いです。

83.THE★STAR
当時は肖像権とか大らかだったのかなあ。露骨にモデルが分かる芸能人がわんさか登場する
役者もの。これは話が進むにつれてリアリティをかなぐり捨てての勢い一本勝負の漫画です。
逆にそれだからこそ面白い。ラストの2つの演目についてはもはや笑うしかないが、
読まされちゃうんだよなあ。

84.最終兵器彼女
設定勝ち。まあ読んでいて辛い部分もあるのだけれど、傑作なのは否定できない。
「いいひと。」も捨てがたいけれど、こっちかな。

85.修羅の門
選んでみると格闘漫画を以外に選択していますねえ。初期作品の「ヒーロー」なんかも
好きですよ。そいえばはじめの一歩以外は基本的に「武道は死もアリ」って世界観ですな。
逆に「武道もスポーツだ」で押し通して面白い格闘ものってできるかな。
るろうに剣心とか、闇のイージスとか、「殺さない」って縛りを主人公サイドだけ持つのは
あるけれど、これらはちょいと趣が違うかな。

86.監獄ギャンブラー
刑務所で麻雀を! というとぼけた設定と絵柄がよく噛みあい大変綺麗にまとまっている。
2巻にまとまった佳作。

87.電映少女
桂氏の場合は絵がどうしても先に来る。できれば原作ものを書いて欲しいなあ。
ということでストーリーにはどれを選んでも不満は残るが、やはり一番出来が良いのはこれだろう。
正直に言えば氏の出版物では画集である4Cが一番好きだ。

88.P.A.
プライベートアクトレス。現実でなりすましをやるお仕事ですね。
設定も面白いしエピソードも良く出来ている。真っ先に選択する作品ではないけれど、
推奨できる作品に代わりは無い。

89.AKIRA
残すかどうか非常に迷った。好きかって言われたら「嫌いじゃない」というのが正直な
作品ではあるが、パワーと影響力は認める。そんな作品である。

90.怪奇版画男
面白いかって言われたら「あー、うーん」という全編版画による前衛漫画である。
同じ前衛漫画のカスミ伝Sと迷ったがこちらでいきます。

91.ありがとう
山本氏はビリーバーとこちらのどちらかの2択で迷ってこちらにしてみた。
やはり素直に駄目な話のほうがいいかな、と。

92.スカート
榎本ナリコ氏。センチメントの季節ではなく1冊で完結しているこちらを選択。

93.刑務所の中
緻密で淡々とした描写がすばらしい。刑務所の外は描きたいことと
描かせたいことの妥協の産物なのだろうか。正直分離させない理由が無い。

94.バード
青山広美氏。全自動卓で天和という代打ちとマジシャンの対決。
アイディアが豊富で、敵役の造形も素晴らしい。

95.デカスロン
十種競技という日本ではマイナーな競技ではあるが、漫画になってみると
点数が競技ごとに加算されていくので演出はしやすいな、と思う。
カメラワークが非常に印象が強くて面白い。オチは却下。

96.ガード・ドッグ
くつぎけんいち氏。テライユキが一番メジャーか。また漫画を描いて欲しいものである。
組長がおつとめ中、一人だけ残った主人公が選択した仕事はガードマン。
ガード対象や主人公の関係描写が印象深い。深刻にならずに楽しく読めます。

97.10月の満月に一番近い土曜日
石渡治氏のトライアスロンを題材にした1巻もの。こういうのは好きだ。
あえてLOVeではなくこちらを選択。

98.イズァローン伝説
何故竹宮氏でこの作品か、といわれると客観的には確かに微妙かと思うが、
出合った時期に夢中になってしまったものは仕方ない。

99.アーシアン
高河ゆんは何を挙げようか、と迷って結局これに落ち着いた。
何が好みなのかはうまく言語化できない。

100.サラダデイズ
これは早期に頭に浮かんだのですが、オチ用に。好きで悪いか。


・次点とか気分では選んでいたかも知れないシリーズ
東京ラブストーリー
たとえばこんなラヴ・ソング
あずまんが大王
ストップ!ひばりくん(完結というより未完と判断)
mahjongまんが王
ああっ女神さまっ
逮捕しちゃうぞ
毎日が日曜日(高田裕三
東京深川三代目
ニナライカ
A.I.が止まらない
空の食欲魔人
ピアニッシモでささやいて
ゴルゴ13

・作者重複系
うる星やつら
闇のジーザス
拳児
ローズガーデン
月は東に日は西に
ブスと姫君
根こそぎフランケン
りびんぐゲーム
いきばた主夫らんぶる
逆境ナイン
BUZZER BEETER
ALEXANDLITE

ふう。コメント書きや入れ替えでかなり時間使いました。楽しかったけど。
トラックパックから拾って頂いているのでコメントでの報告は略。
「その作品はダメ」とかなければこれで100選の入れ替えは思いついてもナシで。