「時限絶命マンション」(矢野龍王)

嫌いではない。むしろこういうどうでもいい設定での攻防戦は好きだ。しかし、肝心のルール設定がほとんど生きていないのが残念だ。中途半端というか、要するに「殺し合い」という抜け道を容認してしまうルールがどうかなあ、と。あとはまあ、ネタを割ってしまう前提なら致命的な欠陥もあるのですが、まあそれはいいや。リアリティなんてどうでも良いので、良いゲームの設定と、設定の裏を安易に持ち出さない作品を書いてください。って、殆ど書いているな。でも、まあ、それが致命的な小説ではないと判断します。

重ねて書きますが、嫌いではありません。好き、と断言できないのが哀しいけれど。